健康的に体重を落とすカロリー計算

 

極論体重を落とすだけなら食べずに動けばいいのですが、健康を害してしまえば元も子もありませんし、いつかは食欲が爆発して暴飲暴食に走ってしまう可能性もあります。ここでは無理なく健康的に減量する計算方法を3つに分けて紹介していきます

メンテナンスカロリーを求めよう

メンテナンスカロリー(1日に必要なカロリー)は基礎代謝量(体を維持する最低限のカロリー)×生活活動強度(1日の活動量)で求められますので今回は【Aさん:体重70kg身長170cm年齢25歳1週間に3~5回の運動をする男性】を例に計算していきます。 まずはハリス・ベネディクト方程式と呼ばれる式で基礎代謝量を求めます。

男性: 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362

女性:9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593

Aさんの場合は13.397×70kg+4.799×172cm−5.677×25+88.362=1709kcalとなります。

次に生活活動強度ですがこれはすぐに求められます。

ほぼ運動しない 1.2

軽い運動 1.375

中程度の運動 1.55

激しい運動 1.725

非常に激しい運動 1.9

Aさんの場合は中程度の運動に当てはまるので1.55となります。

これで必要な情報は揃いました。計算すると1700kcal×1.55=2649kcal

Aさんは1日に2649kcal必要ということが分かります

減らすべきカロリー

脂肪は1kg当たり7200kcalを持っていますので、1か月で2kg落としたい場合Aさんなら

7200kcal(脂肪)×2kg(落としたい体重)÷30日(1か月)=480kcal(1日に減らすべきカロリー)

これをメンテナンスカロリーから引くと2649kcal-480kcal=2169kcal

1日2169kcalで過ごすことができれば1か月で2kg落ちる計算になります

自分が1か月で落としたい体重を決めてそこから逆算して摂取カロリーを決めましょう

長かったですね 笑、最低限ここまでの事を続けることができれば体重を減らすことができます。しかし、健康面や痩せやすさを考えるのであれば次のステップを理解することも大切です

三大栄養素の内訳

三大栄養素は、タンパク質(protein:P)、脂質(fat:F)、炭水化物(Carbohydrate:C)からなり、頭文字をとってPFCと呼びます。

エネルギー量としては、P=1gあたり4kcal、F=1gあたり9kcal、C=1gあたり4kcalとなっています。

こちらも先程のAさんを元にPFCを計算していきます

手順1 タンパク質の計算

タンパク質量は、体重1kgにつき1g~2g必要と言われています。

ここでは「体重×2g」とします

例)70kg×2g=140g

Pは1gにつき4kcalなので140g×4g=560kcal

手順2 脂質の計算

厚生労働省で勧めている脂質の最低量は、総カロリー数の2割といわれています。

F(脂質)=総カロリー数×20%

Aさんの総摂取カロリーは2169kcalでした(ここでは2170kcalとして計算します)

例)2170kcal×0.2 = 434kcal

Fは1gあたり9kcalなので 434÷9=48.2g

手順3 炭水化物の計算

PF量が決まったら総カロリー数から残りの炭水化物量を計算します

2170kcal ― 560kcal(P) ― 434kcal(F) = 1176kcal

Cは1gあたり4kcalなので 1176/4=294g

AさんのPFCの内訳はP:140g F:48g C:294gということが分かりましたね

はじめのうちは計算しながら食事をとるのは面倒ですがこれができるようになると食べ物を買うたびに栄養成分表示を確認する機会が増えるので食べていいもの、悪いものの違いが分かってくると思います